ストレス軽減に役立つイソフラボン
多くの健康効果と美容効果があるイソフラボンには、ストレスを軽減する効果もあります。
イソフラボンには、ストレスを軽減するホルモンの分泌を促進する効果があるほか、ストレスの悪影響を緩和するさまざまな効果があります。
ストレス軽減に役立つホルモンの分泌を促進する
イソフラボンには、ストレスを軽減するホルモンの分泌量を増やす効果があります。
・DHEAは抗ストレスホルモン
ストレス対処に役立つホルモンに「DHEA(デヒドロエピアンドロステロン)」があります。
DHEAは抗ストレスホルモンの一種であり、ストレスを緩和して意欲を向上させる作用があります。
なお、DHEAは「若返りホルモン」とも呼ばれ、老化を抑制する作用があることでも知られています。
・イソフラボンはDHEAを増やす
イソフラボンにはDHEAの血中濃度を高める作用があることが、研究で確認されています。
イソフラボンを1日40mg、3ヶ月間摂取させたところ、血液中のDHEAが約3倍に増加したという実験報告があります。
イソフラボンは、抗ストレスホルモンであるDHEAを増加させてストレスを軽減します。
ストレスによる悪影響を緩和する効果がある
イソフラボンには多くの健康効果があります。その中には、ストレスによる身体への悪影響を緩和する効果があります。
抗酸化作用
抗酸化作用とは、活性酸素を中和する作用のことです。
・ストレスは活性酸素を増やして身体に悪影響を及ぼす
ストレスを感じると、体内で大量の活性酸素が発生します。活性酸素は非常に強い酸化力をもつ物質で、体内で過剰になるとさまざまな悪影響を及ぼします。活性酸素は、細胞の老化・生活習慣病・疲労・内臓の炎症などの原因物質です。
・イソフラボンは活性酸素を減少させる
イソフラボンは、抗酸化作用があることで知られるポリフェノールの一種です。イソフラボンには強い抗酸化作用があり、ストレスで増加した活性酸素を中和して、ストレスによる身体への悪影響を抑制します。
睡眠の質を高める
ストレスの解消には、十分な睡眠をとることが重要です。
イソフラボンには睡眠の質を高める効果があることが、研究で確認されています。
東北大学の研究において大規模なアンケート調査が行われ、日常生活でのイソフラボンの摂取量が多いほど睡眠の質が高いことが明らかになっています。
また、閉経後の女性を対象とした実験で、イソフラボンに睡眠障害の改善効果があることが確認されています。
イソフラボンは、質の良い睡眠を促してストレスの蓄積を防ぎ、ストレスに対する身体の抵抗力を高めます。
血行促進
ストレスは血行に悪影響を及ぼします。ストレスは自律神経の交感神経を刺激して血管を収縮させ、血行不良を引き起こします。ストレスによる血行の悪化は、内臓機能の低下・身体の冷え・不眠・便秘・肌荒れ・抜け毛などの原因になります。
イソフラボンには、血行を促進する高い効果があります。イソフラボンは血行を促進して、ストレスによる血行悪化とそれに伴う健康・美容への悪影響を抑制します。
ホルモンバランスを整える
イソフラボンには、女性ホルモンのエストロゲンの働きを補助する作用があり、ホルモンバランスを整える高い効果があります。
ストレスは、ホルモンの分泌を調整している自律神経に悪影響を及ぼしてホルモンバランスを乱します。イソフラボンは、そうしたホルモンバランスの乱れを抑制してストレスによる身体への悪影響を緩和します。
ストレス軽減効果が実験で確認されている
ストレスを軽減するイソフラボンの効果は、実験でも確認されています。
大学生を対象としてイソフラボンを豊富に含む豆乳を摂取させたところ、ストレス評価に用いられる唾液中の酵素の活性度が改善し、ストレス軽減効果が確認されたとする実験報告があります。
また、1,745人を対象として妊娠中のイソフラボンの摂取量を調査した研究では、イソフラボンの摂取量が多いほど、うつ症状の発症リスクが低下することが報告されています。
さらに、ラットを使った実験により、イソフラボンにストレス性胃潰瘍を抑制する効果があることが確認されています。
イソフラボンを習慣にしてストレス対策
以上のように、イソフラボンにはストレスを軽減する効果や、ストレスによる悪影響を緩和する効果があります。ただし、そうした効果は即効性のあるものではなく、十分な効果を得るためには長期間摂取を継続することが大切です。
イソフラボンを含む食品やサプリメントを毎日の生活に取り入れて、ストレス対策と心身の健康維持に役立ててみることをおすすめします。