プラセンタとイソフラボンの違い
女性向けのサプリメントに配合されている成分に、プラセンタとイソフラボンがあります。両者には同じような効果があり、違いが分かりにくいと感じる人も多いでしょう。
プラセンタは哺乳類の胎盤のことで、イソフラボンは大豆などのマメ科の植物に含まれているポリフェノールです。
両者には共通する効果がありますが、その効果をもたらす成分や仕組みが異なります。
プラセンタは哺乳類の胎盤
プラセンタは、哺乳類の母体と胎児をつなぐ胎盤のことです。胎盤から抽出した成分を使った医薬品やサプリメントも、プラセンタと呼ばれます。
プラセンタはサプリメント・化粧品・医薬品などに広く利用されています。
医薬品にはヒトの胎盤から製造されたプラセンタが利用されており、サプリメントや化粧品に利用されているプラセンタは、主に豚や馬の胎盤から製造したものです。
・プラセンタの成分
プラセンタは、胎児に栄養を届ける胎盤です。そのため、プラセンタには豊富な栄養素が含まれています。
プラセンタには、5大栄養素といわれるアミノ酸・脂質・糖質・ビタミン・ミネラルが豊富に含まれています。
また、胎児の成長を促すための「成長因子」と呼ばれる物質が含まれています。成長因子には細胞の新陳代謝を活発にする働きがあり、身体の健康維持にとても効果的です。
これらの豊富な栄養素が複合的に働き、プラセンタの高い健康効果と美容効果をもたらします。
・プラセンタの効果
プラセンタの代表的な効果には、以下のようなものがあります。
・美肌効果
・アンチエイジング効果
・更年期障害の症状改善
・肝機能の改善
・血行促進
・疲労回復
・アトピー性皮膚炎の症状改善
イソフラボンはポリフェノールの一種
イソフラボンは、大豆などのマメ科の植物に含まれるポリフェノールの一種です。
ポリフェノールは植物の苦味・渋味・色素成分で、身体にさまざまな健康・美容効果をもたらします。
イソフラボンの主な効果には、以下のようなものがあります。
・血行促進
・ストレス軽減
・睡眠の改善
・免疫力の向上
・生活習慣病の予防
・更年期障害の症状改善
・骨粗しょう症の予防
・美肌効果
・美髪効果
・アンチエイジング効果
・体臭の改善
プラセンタとイソフラボンは効果の仕組みが異なる
プラセンタとイソフラボンには多くの共通する効果があり、特に女性の健康と美容に効果的です。しかし、同じような効果でも、それをもたらす成分や効果の仕組みに違いがあります。
両者の代表的な効果と、その効果が発揮される仕組みをご紹介します。
美肌効果
プラセンタとイソフラボンには、コラーゲンとヒアルロン酸を増やして若々しい肌を形成する効果があります。
コラーゲンとヒアルロン酸は、美肌に重要な成分です。コラーゲンは肌に弾力を与え、ヒアルロン酸には肌に水分を保持する働きがあります。
プラセンタに含まれる成長因子は、コラーゲンとヒアルロン酸を生成する肌の線維芽細胞を増殖させます。それに対してイソフラボンには、線維芽細胞によるコラーゲンとヒアルロン酸の生成を促進する作用があります。
プラセンタとイソフラボンにはコラーゲンとヒアルロン酸を増やす効果がありますが、その効果の仕組みが異なります。
更年期障害の症状改善
更年期障害は、閉経前後に女性ホルモンのエストロゲンの分泌量が急激に減少することで起こります。
プラセンタとイソフラボンは、更年期障害の症状改善にとても効果的です。
・イソフラボンにはエストロゲン様作用がある
イソフラボンの分子構造はエストロゲンとよく似ており、体内でエストロゲンと同じような働きをします。その作用は「エストロゲン様作用」と呼ばれます。
イソフラボンは更年期に減少したエストロゲンの働きを補い、更年期障害の症状を改善します。
・プラセンタはホルモン分泌を調整する
それに対してプラセンタには、エストロゲンのような作用をする成分は含まれていません。
プラセンタにはホルモン分泌を調整する作用があり、ホルモンバランスを整えることで更年期障害の症状を改善します。
両者を一緒に配合したサプリメントが販売されている
以上のように、プラセンタとイソフラボンには共通する効果がありますが、その効果をもたらす成分や仕組みに違いがあります。そのため、両者を一緒に摂取すると相乗効果が得られ、より高い効果が発揮されます。
そうした相乗効果を目的として、両者を一緒に配合したサプリメントが販売されています。
プラセンタとイソフラボンは個別に摂取しても効果的ですが、併用すればより効果が高まります。高い美容効果や更年期障害の改善効果などを得たい場合は、両者を一緒に配合したサプリメントを利用してみてはいかがでしょうか。