記憶力を高めるイソフラボン
多くの健康効果や美容効果があるイソフラボンには、記憶力を高める効果があります。
イソフラボンには記憶力の向上に役立つさまざまな効果があり、その効果は多くの研究で確認されています。
エストロゲンの働きを補助して記憶力を高める
記憶力を高める働きのあるホルモンに、女性ホルモンのエストロゲンがあります。
イソフラボンにはエストロゲンの働きを補助する作用があり、記憶力を高めます。
・エストロゲンは記憶力に重要なホルモン
エストロゲンは主に卵巣や副腎皮質から分泌されますが、脳でも少量分泌されています。エストロゲンは記憶と空間学習能力に関わる脳の海馬で産生され、神経細胞の成長・分化・保護に深く関係しています。
エストロゲンには神経細胞の成長を促進する作用があり、記憶力の向上に役立ちます。また、脳の血管を拡張する作用があり、血行を促進して記憶力を高めることが、研究で確認されています。
・イソフラボンはエストロゲンの働きを補助する
イソフラボンの分子構造は、エストロゲンと非常によく似ています。イソフラボンは体内でエストロゲンと似た働きをし、その作用は「エストロゲン様作用」と呼ばれます。
イソフラボンは、エストロゲンの作用を補助して記憶力を高めます。
記憶力低下の原因となるホルモンバランスの乱れを抑制する
イソフラボンにはホルモンバランスを整える効果があり、ホルモンバランスの乱れによる記憶力の低下を抑制します。
・ホルモンバランスの乱れは記憶力を低下させる
更年期の女性にはさまざまな心身の不調が起こり、もの忘れなどの記憶力の低下もそのひとつです。更年期の記憶力の低下は、エストロゲンの分泌量の変動が原因と考えられています。
エストロゲンには、脳で機能するセロトニンなどの神経伝達物質の量を増やして作用を強める働きがあります。更年期にエストロゲンの分泌量が変化すると、神経伝達物質の量も大きく変動し、記憶力に悪影響が及びます。
・イソフラボンはホルモンバランスを整える
イソフラボンにはエストロゲンの作用を補助するとともに、その過不足を調整する効果があります。イソフラボンにはエストロゲンのバランスを調整する高い効果があり、ホルモンバランスの乱れによる記憶力の低下を抑制します。
抗酸化作用が脳の細胞を守る
抗酸化作用とは、活性酸素を中和する作用のことです。イソフラボンには、脳に悪影響を及ぼす活性酸素を減少させる効果があります。
・活性酸素は脳に悪影響を及ぼす
活性酸素は、非常に強い酸化力をもつ物質で、日々の呼吸やストレスによって体内で発生します。活性酸素は身体に不可欠な物質ですが、体内で過剰になると健康な細胞にも酸化ストレスを与えてしまい、細胞の老化や炎症の原因になります。
認知症の原因のひとつに、活性酸素の増加による脳の慢性的な炎症があります。また、アルツハイマー型認知症は脳に異常なタンパク質が蓄積することで発症しますが、その異常なタンパク質を処理する身体の機能が活性酸素によって阻害されることが確認されています。
・イソフラボンは活性酸素を中和する
イソフラボンは、活性酸素を中和する作用で知られるポリフェノールの一種です。イソフラボンには強い抗酸化作用があり、体内の活性酸素を減少させます。
イソフラボンは活性酸素の悪影響から脳を守り、記憶力を高く保ちます。
血行を促進して脳を活性化する
脳の活動には、血行がとても重要です。脳の血行が悪化すると、記憶力などの認知機能が低下します。認知症の診断でも、脳の血流の画像検査が行われています。
イソフラボンには、血液を固まりにくくする効果や血液中の脂質を減少させる効果があり、血行を促進する高い効果があります。
イソフラボンは、脳の血流を促進して脳の活動を活発にし、記憶力を高めます。
記憶力を高める効果が多くの研究で確認されている
記憶力を高めるイソフラボンの効果は、多くの研究で確認されています。
閉経後の女性にイソフラボンを投与した1,024名分の実験データを解析した研究がアメリカで行われ、イソフラボンの認知機能改善効果が確認されています。
また、日本人を対象とした研究でも、イソフラボンの摂取量が多いと認知機能の低下が起こりにくいことが確認されています。
さらに、閉経後の女性だけでなく、男性や学生を対象とした実験でも、イソフラボンの摂取によって記憶力が高まることが明らかになっています。
以上のように、イソフラボンには記憶力を向上させる高い効果があり、認知症の予防効果も期待されています。
毎日の生活にイソフラボンを取り入れて、心身の健康維持に役立ててみてはいかがでしょうか。