膀胱炎の予防・改善に役立つイソフラボン
多くの健康効果があることで人気のイソフラボンは、膀胱炎の予防・改善にも役立ちます。
イソフラボンには女性ホルモンの働きを補助する作用があり、女性ホルモンの減少が原因で起こる膀胱炎の予防・改善に特に効果的です。また、免疫力を高めて細菌の繁殖による膀胱炎を防ぐ効果があるほか、炎症を抑制して症状を緩和する効果もあります。
女性ホルモンの働きを補助して膀胱炎の予防に役立つ
女性の更年期以降には、女性ホルモンのエストロゲンが減少して膀胱炎が起こりやすくなります。イソフラボンにはエストロゲンの働きを補助する作用があり、更年期以降の膀胱炎の予防・改善に特に効果的です。
・エストロゲンの減少が膀胱炎のリスクを高める
女性の膣と尿道は近い位置にあり、膣内で悪玉菌が増殖すると、尿道にも菌が侵入して膀胱炎の原因になります。
通常の膣内は、常在菌の働きによって悪玉菌の繁殖が抑制されています。しかし、更年期や生理周期などでエストロゲンの分泌量が減少すると、膣内の粘膜の潤いがなくなって常在菌が減少します。その結果、悪玉菌が繁殖しやすくなって膣炎や膀胱炎が起こりやすくなります。
また、エストロゲンの分泌量が減少すると、膣内の粘膜と同様に尿道の粘膜も薄くなって細菌が侵入しやすくなり、膀胱炎の発症リスクが高まります。
・イソフラボンはエストロゲンの働きを補助する
イソフラボンの分子構造はエストロゲンとよく似ており、イソフラボンは体内でエストロゲンと似た働きをします。その作用は「エストロゲン様作用」と呼ばれます。
イソフラボンは、更年期や生理周期などで減少したエストロゲンの作用を補い、膣内や尿道の粘膜を健康に保って細菌の繁殖を防ぎます。イソフラボンは、膣炎や膀胱炎の予防・改善にとても効果的です。
免疫力を高めて膀胱炎を防ぐ
膀胱炎の多くは、膀胱内での細菌の繁殖が原因で起こります。また、感染症にかかると体力が低下して膀胱炎を発症しやすくなります。
膀胱炎を防ぐには、身体の免疫力を高めることが大切です。
イソフラボンには免疫機能に影響を及ぼすホルモンバランスを整える効果があり、免疫力の向上に役立ちます。
イソフラボンは、細菌や感染症に対する身体の抵抗力を高めて膀胱炎を予防します。
炎症を抑制して症状を緩和する
膀胱炎は、その名の通り膀胱に炎症が起こる症状です。
イソフラボンには炎症を抑制する効果があり、膀胱炎の症状を緩和して回復を早めます。
イソフラボンには抗炎症作用がある
イソフラボンには炎症を抑制する作用があることが、実験で確認されています。
炎症の原因物質のひとつに「TNF-α」があります。TNF-αは「腫瘍壊死因子」と呼ばれ、腫瘍化した細胞を攻撃する働きがあります。しかし、体内で過剰になると健康な細胞にまで攻撃を加えてしまい、皮膚や粘膜の炎症を引き起こします。
イソフラボンにTNF-αを抑制する効果があることが、細胞実験や動物実験で確認されています。動物実験でイソフラボンを投与したところ、TNF-αの産生が最大で51.2%抑制されたとする実験報告があります。
イソフラボンは、炎症の原因物質を抑制して膀胱炎の症状緩和に役立ちます。
抗酸化作用が炎症を抑制する
抗酸化作用とは、活性酸素を中和する作用のことです。
活性酸素は、ほかの物質を酸化する力が非常に強い物質で、日々の呼吸やストレスによって体内で発生します。活性酸素は身体に必要な物質ですが、体内で過剰になると健康な細胞にまで酸化ストレスを与えてしまい、炎症の原因になります。
イソフラボンは、強い抗酸化作用をもつことで知られるポリフェノールの一種です。
イソフラボンは体内の活性酸素を中和して、過剰な活性酸素による膀胱炎の悪化を防ぎます。
ストレスを軽減して膀胱炎の発症リスクを低下させる
ストレスは、膀胱炎の発症や症状悪化の原因のひとつです。
強いストレスを受けると、ストレスに対抗するためにホルモンのコルチゾールが分泌されます。コルチゾールはストレスに対抗するために必要ですが、分泌量が増えると免疫力を低下させてしまいます。
また、ストレスを感じると体内で大量の活性酸素が発生し、膀胱炎の症状悪化の原因になります。
イソフラボンにはストレスを軽減する高い効果があり、ストレスによる膀胱炎への悪影響を抑制します。
以上のように、イソフラボンには膀胱炎の予防や症状の改善に役立つ多くの効果があります。
膀胱炎に悩んでいる人や膀胱炎を予防したい人は、イソフラボンが豊富な食品やサプリメントを毎日の生活に取り入れてみることをおすすめします。