日本の大豆消費量の多くを占めるアメリカ産大豆

イソフラボンは大豆に多く含まれており、日本で摂取されているイソフラボンのほとんどが大豆由来のものです。日本で消費されている大豆は輸入品が多く、輸入大豆の約7割をアメリカ産が占めています。
アメリカ産大豆は加工品を中心に幅広く利用されており、イソフラボンサプリにもアメリカ産大豆が使用されています。

日本で最も多く消費されているアメリカ産大豆

日本の大豆消費量は、300万トンから400万トン程度です。日本でも大豆生産が行われていますが、その生産量は少なく、国内消費量の約93%は外国産大豆です。
大豆の主な輸入先はアメリカ・ブラジル・カナダなどであり、そのうちの約7割をアメリカ産が占めています。日本で消費されている大豆の6割以上はアメリカ産です。

・製油用として多くが利用されている
アメリカ産大豆の多くは、製油用として利用されています。日本では製油用として200万-250万トン程度の大豆が消費されており、そのほぼすべてはアメリカ産などの輸入大豆です。

なお、日本の大豆消費量は、昭和50年代から平成15年あたりまでは500万トン程度と現在を上回る水準でした。近年日本の大豆消費量が減少傾向にありますが、これは大豆の国際価格の高騰によって製油用大豆の利用が減少したためです。食品用大豆の消費量は、以前からあまり変化していません。

・食品としての利用も多い
アメリカ産大豆は、食品用としても広く利用されています。日本の消費者は大豆の品質に関する要求水準が高いため、アメリカでは日本への食品用大豆としての輸出をターゲットにした品種改良なども積極的に進められています。
アメリカで生産されている大豆のほとんどは遺伝子組み換え大豆ですが、食品用として日本に輸出される大豆の多くは遺伝子組み換えが行われていない大豆です。

アメリカは世界最大の大豆生産国

アメリカは、世界最大の大豆生産国です。世界の大豆生産量3億トン余りのうち、アメリカは約3分の1を占めます。アメリカの大豆栽培面積は約3,000万ヘクタールであり、日本の本州の面積を大きく上回ります。
広い面積で栽培されているため、天候などによる生産量の減少リスクを分散させることができ、安定した生産を実現しています。

なお、世界一の生産量を誇るアメリカですが、アメリカ国内で食品用として消費されるのは1割もありません。アメリカでは、油脂やバイオ燃料、家畜の飼料などの食品用以外で主に消費されています。
アメリカで大豆生産が開始されたのも比較的最近のことであり、1920年代以降に製油用や飼料用として急速に生産量が増加しました。

アメリカの大豆生産は遺伝子組み換え大豆が中心

アメリカで生産されている大豆の多くは、遺伝子組み換え大豆です。遺伝子組み換え大豆は、農薬や害虫への抵抗力を高めるために遺伝子を人工的に操作した大豆です。
アメリカ全体の大豆生産量のうち、約94%を遺伝子組み換え大豆が占めています。アメリカから日本に輸出される大豆にも、遺伝子組み換え大豆が多く含まれています。

・食品用には非遺伝子組み換え大豆が主に使用されている
遺伝子組み換え作物の安全性に関してはさまざまな意見があり、遺伝子組換え作物の摂取に抵抗感のある人も少なくありません。特に日本では、遺伝子組み換え作物を使った製品が消費者から避けられる傾向があります。
そのため、遺伝子組み換え大豆に関する表示義務のある豆腐・納豆・味噌などの食品には、遺伝子組み換え大豆はあまり使用されていません。

・遺伝子組み換え大豆は加工品用が中心
日本の法律では、遺伝子組み換え大豆を使用していても、製品に遺伝子やタンパク質が残っていない場合は、遺伝子組み換え大豆を使用した旨を表示する義務はありません。
アメリカ産の遺伝子組み換え大豆は、そうした遺伝子組み換えに関する表示義務のない製品に主に使用されています。

イソフラボンサプリの材料はアメリカ産などの輸入大豆

イソフラボンは大豆に豊富に含まれており、イソフラボンサプリのほとんどは大豆由来の製品です。

日本でも大豆が生産されていますが、国産大豆のほぼすべては食品用として消費されており、基本的にサプリメントの製造には使用されていません。イソフラボンサプリは、輸入大豆を使って製造されています。
輸入大豆には遺伝子組み換え大豆が多く含まれており、イソフラボンサプリにも遺伝子組み換え大豆を使用した製品があります。

遺伝子組み換え大豆を使った製品に抵抗感がある場合は、製品に「遺伝子組み換え大豆は使用しておりません」といった表示のある製品を選ぶようにしましょう。
そうした製品もアメリカ産などの輸入大豆を使って製造されていますが、遺伝子組み換え大豆は使用されておらず、遺伝子組み換え大豆に抵抗感がある人でも安心して摂取できます。