イソフラボンは毎日続けて摂取することが大切
イソフラボンは、毎日継続して摂取することが大切です。
イソフラボンは体内に長く保持しておくことができず、短期間で体外に排出されてしまいます。イソフラボンの効果を継続的に得るためには、毎日続けて摂取する必要があります。
また、大豆製品を毎日摂取していると、高い健康効果と美容効果のあるエクオールの産生が促進されます。
イソフラボンは短期間で体外に排出されてしまう
イソフラボンは、大豆などのマメ科の植物に含まれるポリフェノールです。ポリフェノールには水に溶けやすい性質があり、短期間で尿と一緒に体外に排出されてしまいます。
イソフラボンも体内に長く保持しておくことができず、摂取後1-2日で身体から排出されます。
いちどにイソフラボンを大量に摂取しても、身体に蓄積されずあまり意味がありません。イソフラボンの効果を効率的に得るためには、適量を毎日継続して摂取することが大切です。
大豆製品を毎日摂取するとエクオールの産生が促進される
イソフラボンが腸内細菌によって代謝されると、高い効果があるエクオールという物質が産生されます。大豆製品を毎日食べていると、エクオールの産生が促進されます。
・エクオールは高い効果のある健康成分
イソフラボンの一種ダイゼインが腸内細菌の働きによって代謝されると、エクオールが産生されます。
エクオールには女性ホルモンの働きを補助する高い効果があり、身体の健康と美容にとても効果的な成分です。エクオールは、その効果の高さから「スーパーイソフラボン」とも呼ばれています。
しかし、すべての人が体内でエクオールをつくれるわけではありません。腸内にエクオールに代謝してくれるエクオール産生菌を持っておらず、エクオールをつくれない人も多くいます。日本人の約5割は、エクオールを産生できません。
・大豆製品の摂取はエクオールの産生を促進する
大豆製品の摂取習慣とエクオールの産生能力の関係を調べる調査が行われ、大豆を毎日摂取している人は、大豆をあまり食べない人に比べて約2倍エクオールを産生できる割合が高いことが明らかになっています。
イソフラボンの1日の摂取目安量の上限値が設定されている
イソフラボンは健康と美容にとても効果的な成分ですが、多く摂取すればよいというものでもありません。イソフラボンを過剰摂取すると、健康に悪影響が及ぶ場合があります。
そのため、食品のリスク評価を行う食品安全委員会によって、イソフラボンの安全な摂取目安量の上限値が設定されています。
・1日あたりの摂取目安量の上限値は70-75mg
食品安全委員会は、大豆イソフラボンの安全な摂取目安量の上限値を1日あたり70-75mgと定めています。また、通常の食事に上乗せしてサプリメントなどでイソフラボンを補う場合の上限値を、1日あたり30mgとしています。
75mgは、納豆であれば大体2パック分、豆腐であれば1丁分(300g)程度の量です。
・通常の食事では過剰摂取の心配は少ない
こうした基準値は平均値としての数値であり、短期間こうした数値を超えて摂取しても問題ありません。数値を設定した食品安全委員会の文書でも、「上限値を超えたからといって直ちに健康被害が発生するものではない」と記載されています。
通常の食事における大豆製品の摂取で健康被害が起こったという事例は、アレルギー以外にはありません。そのため、摂取目安量を過度に心配する必要はありません。
・日本人の多くはイソフラボンの摂取量が少ない
国民栄養調査によれば、日本人の約半数はイソフラボンを1日に18mg未満しか摂取していません。大学による複数の調査でも、日本人の多くが1日に12-13mg程度のイソフラボンしか摂取できていないことが報告されています。
多くの日本人はイソフラボンを十分に摂取できていません。摂取目安量の上限値は設定されていますが、過度に気にすることなく積極的に大豆製品を摂取しましょう。
継続的な摂取にはサプリメントが便利
イソフラボンは大豆製品に多く含まれていますが、十分な量の大豆製品を毎日欠かさず摂取するのはなかなか難しいものです。手軽にイソフラボンを摂取したい場合は、イソフラボン配合のサプリメントが便利です。
サプリメントの中には、イソフラボンが体内に吸収されやすい形で配合されている製品もあります。そうした製品を利用すれば、大豆製品から摂取するよりも効率的にイソフラボンの効果を得られます。
イソフラボンを豊富に含む大豆製品やサプリメントを毎日の生活に取り入れて、健康と美容に役立ててみることをおすすめします。