イソフラボンとDHAの相乗効果
イソフラボンと相乗効果のある健康成分に、DHA(ドコサヘキサエン酸)があります。
イソフラボンにはDHAを酸化から守る働きがあり、DHAの効果を補助します。また、両者には共通する健康効果があり、一緒に摂取するとそうした効果がより一層高まります。
DHAは青魚に多く含まれる脂肪酸
DHA(Docosahexaenoic acid、ドコサヘキサエン酸)は、イワシ・アジ・サバなどの青魚に多く含まれている脂肪酸です。体内では、同じく青魚に多く含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)から生成されます。
DHAには多くの健康効果があり、代表的なものとして以下が挙げられます。
・血行促進
・生活習慣病の予防
・脳機能の活性化
・視力の向上
・アレルギー症状の緩和
・精神安定効果
イソフラボンの抗酸化作用がDHAを守る
イソフラボンは、抗酸化作用によってDHAを保護し、DHAの効果を高めます。
抗酸化作用とは、活性酸素を中和する作用のことです。活性酸素は非常に強い酸化力をもつ物質で、日々の呼吸やストレスによって体内で発生します。活性酸素は身体に必要な成分ですが、体内で過剰になるとさまざまな悪影響を及ぼします。
・DHAは酸化しやすい
DHAは心身の健康に効果的な栄養素ですが、その一方で非常に酸化しやすく体内で有効利用されにくいという特徴があります。DHAが活性酸素によって酸化されると過酸化脂質が発生し、細胞の老化や生活習慣病の原因になります。
・イソフラボンは抗酸化作用でDHAを守る
イソフラボンは、強い抗酸化作用があることで知られるポリフェノールの一種です。イソフラボンには活性酸素を減少させる高い効果があり、DHAを酸化から守ります。
イソフラボンとDHAを一緒に摂取すると、DHAの効果が効率的に発揮されます。
イソフラボンとDHAの併用で高まる効果
イソフラボンとDHAを一緒に摂取すると、さまざまな健康効果が高まります。その中から代表的なものをご紹介します。
血行促進
DHAには血管壁や赤血球の細胞膜を柔らかくする効果があり、血液の流れをスムーズにします。また、DHAには、余分な脂質を肝臓に運ぶ善玉コレステロールを増やす作用や、中性脂肪を減らす作用があります。
イソフラボンにも血液を固まりにくくする作用や血液中の脂質を減らす作用があり、血液をサラサラにします。
DHAとイソフラボンには血行を促進する高い効果があり、併用するとその効果がより一層高まります。
両者の併用は、血行不良による冷え性・肩こり・便秘などの予防・改善にとても効果的です。また、血行が促進されると新陳代謝が活発になり、肌や髪が健康になります。
動脈硬化の予防
動脈硬化は、血管が柔軟性を失って硬くなる症状です。動脈硬化は血液中の脂質の増加や高血圧によって進行し、脳梗塞・心筋梗塞・腎臓疾患などの重大な病気の原因になります。
DHAとイソフラボンには、血液中の脂質を減らす効果があります。また、血液の流れをスムーズにして血圧を抑制します。両者を一緒に摂取すると、動脈硬化の予防効果が高まります。
動脈硬化を予防するイソフラボンの効果について詳しくはこちら>>
脳機能の活性化・認知症の予防
DHAには、脳の神経細胞の発育を促進する作用や、脳で機能する神経伝達物質を増やす作用があり、記憶力や判断力を向上させます。
イソフラボンは、DHAを酸化から保護してその効果を高めます。また、イソフラボンにも記憶力を高める効果があります。
・併用効果が研究で確認されている
愛知県の2,200人を対象とした調査では、イソフラボンとDHAの両方を多く摂取している人は、それぞれを単独で摂取している人や両方ともあまり摂取していない人に比べて、脳機能の指標のひとつである推定IQ値が高いことが報告されています。
・認知症の予防にも効果的
脳機能を高めるDHAとイソフラボンは、アルツハイマー型認知症の予防にも効果的です。
また、動脈硬化を予防する効果があるため、脳の血管障害が原因で起こる脳血管性認知症の予防にも役立ちます。
アルツハイマー病に対するイソフラボンの効果について詳しくはこちら>>
DHAの摂取にはサプリメントが便利
DHAは青魚に多く含まれていますが、通常の食事で十分な量を摂取するのが難しい栄養素です。DHAを効率的に摂取したい場合は、サプリメントを利用するのがおすすめです。DHAのサプリメントはとても人気があり、さまざまなメーカーから販売されています。
イソフラボンは大豆などのマメ科の植物に多く含まれており、豆腐・納豆・豆乳などの大豆製品で摂取できます。また、イソフラボンを配合したサプリメントも多数販売されています。
DHAとイソフラボンは、とても相性の良い組み合わせです。両者を毎日の生活に取り入れて、心身の健康維持に役立ててみることをおすすめします。