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エクオールとイソフラボンはどう違う？

女性の美容と健康に役立つことで人気の成分に、エクオールとイソフラボンがあります。両者はともに大豆由来の成分であり、違いがわかりにくいかもしれません。
エクオールは、イソフラボンの一種ダイゼインが腸内細菌の働きによって代謝されたものです。エクオールは女性ホルモンの働きを補助する効果が強く、高い健康・美容効果をもつことで注目されています。

イソフラボンは大豆に多く含まれるポリフェノール

まずはイソフラボンについて確認しておきましょう。
イソフラボンは、大豆などのマメ科の植物に多く含まれているポリフェノールの一種です。

・女性ホルモンの働きを補助する
イソフラボンの分子構造は女性ホルモンのエストロゲンとよく似ており、体内でエストロゲンと似た生理作用を発揮します。その作用は、「エストロゲン様作用」と呼ばれます。
イソフラボンはエストロゲン様作用によって、美肌・美髪・更年期障害の症状改善・骨粗しょう症の予防などに役立ちます。

イソフラボンのエストロゲン様作用について詳しくはこちら＞＞

・さまざまな健康効果と美容効果がある
イソフラボンには、身体の老化や生活習慣病の原因となる活性酸素を中和する作用があります。また、高い血行促進効果があり、血行不良による冷え性・肩こり・便秘などの改善に役立ちます。
イソフラボンは、健康と美容にとても効果的な成分です。

・イソフラボンにはいくつかの種類がある
イソフラボンは、「ダイゼイン」「グリシテイン」「ゲニステイン」の3つに大きく分けられます。そのうちのダイゼインが特定の腸内細菌によって代謝されることで、エクオールがつくられます。

エクオールはイソフラボンの代謝物

エクオールは、イソフラボンの一種であるダイゼインが腸内細菌によって代謝されることで産生される物質です。

ダイゼインについて詳しくはこちら＞＞

エクオールには高い美容・健康効果がある

エクオールには、イソフラボンよりも強力なエストロゲン様作用があります。

エストロゲンの分泌量が減少すると、更年期障害の原因になるほか、骨の形成が阻害されて骨粗しょう症が起こりやすくなったり、脂質の代謝が悪化して太りやすくなったりします。
エクオールには強いエストロゲン様作用があり、更年期障害や骨粗しょう症の予防効果、ダイエット効果などがイソフラボンよりも高いことが報告されています。
また、エストロゲンは肌や髪の形成に深く関係しており、エストロゲン様作用の強いエクオールには高い美肌・美髪効果があります。

エクオールをつくれない人も多い

エクオールは健康と美容にとても効果的な成分ですが、すべての人が体内でエクオールをつくれるわけではありません。
エクオールは特定の腸内細菌の働きによって産生されます。そうした腸内細菌の働きが弱く、ダイゼインを摂取してもエクオールを体内でつくれない人が多くいます。
エクオールをつくれる人の割合は、日本人で約5割といわれています。

エクオールを増やすには腸内環境が重要

エクオールを体内で多くつくりだすには、腸内環境を整えてエクオールを産生する腸内細菌を増やすことが重要です。

・大豆製品の摂取が効果的
大豆製品をあまり摂取しない国では、体内でエクオールをつくれる人の割合が低いことがわかっています。また、納豆をあまり摂取しない関西地方は、エクオールをつくれない人の割合が高いという調査報告もあります。さらに、エクオールをつくれる人は味噌汁の摂取頻度が高いことが報告されています。
大豆製品を摂取すれば、エクオールの材料であるダイゼインも摂取できます。体内のエクオールを増やすためには、大豆製品の摂取が効果的です。

・睡眠や食物繊維の摂取も重要
腸内環境の改善には、十分な睡眠や食物繊維の摂取も重要です。
睡眠時間が短い人はエクオールを産生できない割合が高いことが、研究で確認されています。また、食物繊維を摂取するとエクオールの産生が促進されることが、動物実験で確認されています。
体内のエクオールを増やして健康と美容に役立てるためには、十分な睡眠と食物繊維の摂取が重要です。なお、大豆にも食物繊維が豊富に含まれています。