乾癬の症状緩和と予防に役立つイソフラボン
イソフラボンは、乾癬(かんせん)に対しても効果的です。
乾癬は、免疫機能の異常によって皮膚に炎症が起こる症状です。イソフラボンには炎症を抑制する作用があり、乾癬の症状を緩和します。また、乾癬の発症と症状悪化に関係しているストレスや生活習慣病を軽減・改善する効果もあります。
乾癬は炎症性の皮膚疾患
乾癬は炎症性の皮膚疾患です。典型的な皮膚症状としては、皮膚が赤くなる「紅斑(こうはん)」や、白いフケのようなかさぶたが表面に発生する「鱗屑(りんせつ)」などがあります。
乾癬の原因は明確には特定されていませんが、免疫機能の異常が関与していると考えられています。
乾癬の発症や悪化に関わる要因についてはある程度判明しており、心身のストレスや感染症、糖尿病、脂質異常症、肥満などが悪化要因として知られています。
イソフラボンは炎症を抑制する
イソフラボンには炎症を抑制する効果があることが、研究で確認されています。イソフラボンは乾癬の症状緩和にとても効果的です。
・TNF-αは炎症を悪化させる
炎症の原因となる物質に「TNF-α」があります。TNF-αは「腫瘍壊死因子」と呼ばれ、腫瘍化した細胞を処理する働きがあります。しかし、体内で過剰になると健康な細胞にまで攻撃を加えてしまい、炎症の原因になります。TNF-αは、乾癬の炎症の原因物質でもあります。
・イソフラボンはTNF-αの発生を抑制する
イソフラボンにはTNF-αの発生を抑える作用があることが、実験で確認されています。動物実験でイソフラボンを投与したところ、TNF-αの産生が最大で51.2%抑制されたとする実験報告があります。
イソフラボンは、炎症を抑制して乾癬の症状緩和に役立ちます。
・活性酸素を中和して炎症を抑制する
炎症を悪化させる物質のひとつに、活性酸素があります。活性酸素は強い酸化力をもつ物質で、日々の呼吸やストレスによって体内で発生します。活性酸素が体内で過剰になると、その強い酸化力で細胞を傷つけて炎症を悪化させます。
イソフラボンには、活性酸素を中和する強い抗酸化作用があります。イソフラボンは、体内の活性酸素を減少させて乾癬の症状悪化を防ぎます。
乾癬の症状緩和と予防に役立つイソフラボンの効果
イソフラボンには、乾癬の症状緩和と予防に役立つさまざまな効果があります。
ストレスの軽減
ストレスは、乾癬の発症リスクを高めます。また、強いストレスを感じると体内で大量の活性酸素が発生し、皮膚症状の悪化の原因になります。
イソフラボンにはストレス対処に役立つホルモンの分泌を促進する作用があり、ストレス軽減に役立ちます。
イソフラボンは、ストレスを軽減して乾癬の発症や症状の悪化を防ぎます。
免疫力の向上
感染症が原因で乾癬が発症する場合があります。乾癬の発症を防ぐには、免疫力を高く保って感染症になるべくかからないことが重要です。
イソフラボンには免疫の正常な機能に役立つさまざまな効果があり、免疫力を向上させます。イソフラボンは免疫力を高めて感染症を防ぎ、乾癬の発症リスクを低下させます。
糖尿病・脂質異常症の予防・改善
乾癬の発症リスクを高める要因に、糖尿病と脂質異常症があります。また、乾癬の発症によってこれらの生活習慣病が悪化することが知られています。
脂質異常症は、以前は「高脂血症」と呼ばれており、血液中の脂質の量が過剰になる症状です。
糖尿病の予防には、血糖値を抑制するホルモンのインスリンの働きが重要です。イソフラボンにはインスリンの効き目を高める効果があり、糖尿病の予防に役立ちます。
また、イソフラボンには脂質の代謝を促進する作用があり、脂質異常症の予防・改善にもとても効果的です。
イソフラボンは、糖尿病と脂質異常症を予防して乾癬の発症リスクを低下させます。また、乾癬による糖尿病と脂質異常症の悪化を抑制して、身体の健康維持に役立ちます。
脂質異常症に対するイソフラボンの効果について詳しくはこちら>>
ダイエット効果
肥満は、乾癬の発症リスクを高めるとともに症状を悪化させることがわかっています。乾癬の予防と症状緩和には、肥満を解消することが重要です。
イソフラボンには、脂質の代謝を促進する作用や身体の代謝エネルギーを高める作用があり、高いダイエット効果があります。
イソフラボンは肥満の解消に役立ち、肥満による乾癬の発症と症状悪化を抑制します。
以上のように、イソフラボンには乾癬の症状緩和と予防に役立つさまざまな効果があります。
つらい乾癬の症状に悩んでいる人や、乾癬を予防したい人は、毎日の生活にイソフラボンを取り入れてみてはいかがでしょうか。