発酵大豆胚芽抽出物の特徴と効果
大豆イソフラボンの抽出方法にはいくつかの種類があり、抽出方法によってイソフラボンの種類や効果に違いがあります。
発酵大豆胚芽抽出のイソフラボンは吸収率が良く、抗酸化作用などの身体に役立つ効果も高いという特長があります。
大豆イソフラボンの抽出法にはいくつかの種類がある
大豆イソフラボンの抽出法には、「丸大豆から抽出するか、大豆胚芽から抽出するか」「大豆を発酵させるか否か」によって4つの種類があります。
イソフラボンサプリの抽出法を確認する場合は、原材料表示をチェックしてみましょう。
原材料表示 | 抽出方法 |
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大豆抽出物 | 丸大豆から抽出。発酵処理なし |
大豆胚芽抽出物 | 大豆胚芽から抽出。発酵処理なし |
発酵丸大豆抽出物 | 発酵させた丸大豆から抽出 |
発酵大豆胚芽抽出物 | 発酵させた大豆胚芽から抽出 |
製品によって原材料表示に若干の違いがありますが、「丸大豆か胚芽か」「発酵させているか否か」で抽出方法を判断しましょう。
この中で特に高い効果が期待できるのが、発酵大豆胚芽抽出物を使用した製品です。
発酵させることで吸収率が高まる
大豆を発酵させると、イソフラボンの分子構造が変化して身体に吸収されやすくなります。
・イソフラボンにはグリコシド型とアグリコン型がある
イソフラボンには、分子に糖が付属している「グリコシド型」と、グリコシド型から糖が分離した「アグリコン型」があります。
グリコシド型は分子量が大きく吸収率が悪いですが、アグリコン型は分子量が小さく速やかに吸収されます。
通常の大豆製品に多く含まれているのは、糖が付属したグリコシド型イソフラボンです。
・発酵させるとグリコシド型がアグリコン型になる
大豆を発酵させると、発酵の過程でグリコシド型イソフラボンの糖が分解され、アグリコン型の割合が増加します。
そのため、発酵した丸大豆や大豆胚芽から抽出したイソフラボンは、効率良く体内に吸収されます。
効率的にイソフラボンを摂取したい場合は、発酵丸大豆抽出物や発酵大豆胚芽抽出物を配合したサプリメントがおすすめです。
大豆胚芽にはダイゼインが多く含まれている
イソフラボンにはいくつかの種類があり、大豆の部位によってイソフラボンの組成が異なります。
・イソフラボンには3つの種類がある
大豆に含まれているグリコシド型イソフラボンには「ダイジン・ゲニスチン・グリシチン」の3種類があり、それらから糖が外れたアグリコン型は「ダイゼイン・ゲニステイン・グリシテイン」と呼ばれます。
グリコシド型イソフラボン | アグリコン型イソフラボン |
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ダイジン | ダイゼイン |
ゲニスチン | ゲニステイン |
グリシチン | グリシテイン |
・大豆の部位によってイソフラボンの組成が異なる
丸大豆から抽出したイソフラボンは、アグリコン型で表現すると、「ダイゼイン4割・ゲニステイン5割・グリシテイン1割」で構成されています。
それに対して大豆胚芽のみから抽出したイソフラボンは、「ダイゼイン7割・ゲニステイン1割・グリシテイン2割」で構成されています。
大豆胚芽から抽出した製品には、ダイゼインが豊富に含まれています。
・ダイゼインは健康と美容に効果的
ダイゼインにはコレステロールを抑制する高い効果があるほか、体内でエクオールに変換されます。エクオールは、高い美容効果と健康効果があることで人気の健康成分です。
胚芽から抽出されたイソフラボンにはダイゼインが多く含まれており、高い健康効果と美容効果を身体にもたらします。
発酵大豆胚芽抽出物は抗酸化作用が強い
発酵させた大豆胚芽由来のイソフラボンには、抗酸化作用が非常に強いという特徴もあります。
抗酸化作用とは、活性酸素を中和する作用のことです。活性酸素は非常に酸化力の強い物質で、体内で過剰になると肌の老化や生活習慣病の原因になります。
発酵大豆胚芽抽出のイソフラボンには体内の活性酸素を減少させる高い効果があり、美容と健康に役立ちます。
発酵大豆胚芽抽出物の特徴的な効果も報告されている
発酵大豆胚芽抽出のイソフラボンは、高い健康効果と美容効果をもつエクオールに変換されやすいことが、武庫川女子大と民間企業の共同研究で明らかになっています。
また、発酵大豆胚芽抽出物に子宮内膜症を抑制する効果があるとする研究報告もあります。
これらの効果は、発酵大豆胚芽抽出以外の抽出法では報告されていない特徴的なものです。
イソフラボンサプリは発酵大豆胚芽抽出物がおすすめ
以上のように、発酵大豆胚芽抽出のイソフラボンは、アグリコン型が多いため吸収率が高く、健康効果や美容効果も優れています。
効果の高いイソフラボンサプリを購入したい場合は、「発酵大豆胚芽抽出物」を使用した製品を選ぶのがおすすめです。