イソフラボンとアスピリンを一緒に摂取しても問題ない?
イソフラボンは健康と美容にとても効果的な成分ですが、一部の医薬品の効果に影響を及ぼす場合があります。「アスピリン」は、イソフラボンとの併用に注意が必要な医薬品のひとつです。
アスピリンを含む医薬品とイソフラボンサプリを併用する場合は、事前に医師に相談して安全性を確認したうえで使用するようにしてください。
イソフラボンはアスピリンの効果に影響する可能性がある
アスピリンには血液を固まりにくくする作用があり、血行促進効果のあるイソフラボンと併用すると、その作用が過度に強まる恐れがあります。
アスピリンは血栓の予防薬として利用されている
アスピリンは代表的な抗炎症剤であり、解熱鎮痛薬として知られています。日本で一般的な解熱鎮痛薬である「バファリン」や「ケロリン」は、アスピリンが主に配合された医薬品です。
アスピリンにはそうした解熱鎮痛作用のほか、血液を固まりにくくする作用もあり、血栓の形成を抑える目的でも利用されています。
血栓は、血管内で血液が固まり、血流を止めてしまう症状です。血栓ができるとその先の組織に血液が流れなくなり、機能障害が起こります。血栓による病気の代表例には心筋梗塞・脳梗塞・肺塞栓症などがあり、アスピリンはそうした疾患の治療に用いられています。
イソフラボンには血液をサラサラにする作用がある
イソフラボンには血液中のコレステロールを減少させる作用があり、血液をサラサラにして血行を促進する高い効果があります。
イソフラボンの血行促進効果は健康と美容にとても効果的ですが、アスピリンと併用すると、血液を固まりにくくするアスピリンの効果が過度に強まってしまう場合があります。
アスピリンの効果が過度に強まると、出血時に血が止まりにくくなる恐れがあるほか、内出血や内臓疾患の原因になる場合があります。
特にイソフラボンが濃縮されているイソフラボンサプリを使用する場合は、アスピリンとの併用に注意が必要です。
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大豆製品からのイソフラボン摂取は問題ない
イソフラボンは、豆腐・納豆・豆乳などの大豆関連食品に多く含まれています。そうした大豆製品からイソフラボンを摂取するのは、アスピリン服用時であっても問題ありません。
・大豆製品は安心して併用できる
成分が濃縮されているイソフラボンサプリとは異なり、アスピリンの作用に影響するほどのイソフラボンを大豆製品から摂取するのは困難です。
そのため、アスピリン服用時であっても、大豆製品を通常通り摂取して構いません。
過去の事例でも、大豆製品によってアスピリンの作用に悪影響が及んだという報告はありません。
・ワルファリンと違って納豆も問題ない
アスピリンと同じく血栓を防ぐ目的で使用される薬にワルファリンがあります。ワルファリンはビタミンKの働きを阻害して血栓を防ぐ薬であり、ワルファリン服用時にビタミンKを多く含む納豆を食べるのは禁止されています。
アスピリンはワルファリンと同じ抗血栓薬ですが、ワルファリンとは作用の仕方が異なるため、アスピリン服用時に納豆を食べても問題ありません。
アスピリンとイソフラボンサプリを併用する場合は事前に医師に相談
大豆製品とは異なり、イソフラボンサプリには成分が濃縮された状態で含まれています。そのため、身体に強い影響を及ぼす場合があります。
イソフラボンサプリとアスピリンの相互作用による健康被害は報告されていませんが、両者の併用によって薬の効き目に悪影響が及ぶ可能性があります。
イソフラボンサプリとアスピリンを併用する場合は、事前に医師に相談して、併用しても問題がないことを確認したうえで利用するようにしましょう。
血流に関係するアスピリン以外の薬との併用にも注意
イソフラボンには血行を促進する強い効果があるため、血栓の予防目的で使用されるアスピリン以外の医薬品との相互作用にも注意が必要です。
アスピリン以外の抗血栓薬には、ワルファリン・チクロピジン・クロピドグレルなどの数多くの種類があります。
そうした抗血栓薬を服用する際には、イソフラボンサプリを併用しても大丈夫なのか必ず医師に確認して、その指示に従うことが大切です。
イソフラボンは健康と美容にとても効果的な成分ですが、アスピリンなどの血流に関係する医薬品との併用には注意が必要です。
医薬品との相互作用に注意して、安全にイソフラボンサプリを利用することをおすすめします。