吸収率の高いイソフラボンを選ぶ
イソフラボンは、吸収率が低めなグリコシド型と、吸収率の高いアグリコン型の2つのタイプに分けられます。アグリコン型イソフラボンが配合されているサプリメントを選べば、イソフラボンの効果を効率的に得ることができます。
イソフラボンには吸収率の異なる2つのタイプがある
イソフラボンには多くの種類があり、吸収率が低い「グリコシド型」と吸収率が高い「アグリコン型」の2つのタイプに大きく分けられます。
グリコシド型は吸収率が低い
グリコシド型は、イソフラボンの分子に糖が付属している状態のものです。グリコシド型は分子量が大きく、そのままでは体内に吸収されません。グリコシド型は、腸内細菌の働きによってアグリコン型に代謝されることではじめて体内に吸収されます。
そのため、グリコシド型は吸収率が低く、2割程度しか体内に吸収されません。また、腸内環境が悪化して腸内細菌の活動が低下すると、吸収率がさらに悪化します。
豆腐や豆乳などの大豆製品に含まれているイソフラボンは、ほとんどがグリコシド型です。
アグリコン型は速やかに吸収される
アグリコン型イソフラボンは、グリコシド型から糖が外れた状態のものです。
アグリコン型は分子量が小さく、胃や腸から速やかに吸収されます。そのため、アグリコン型は吸収率が高く、グリコシド型の約3倍体内に吸収されるといわれています。
アグリコン型イソフラボンは、主にサプリメントから摂取できます。
イソフラボンの効果をより効率的に得たい場合は、アグリコン型配合の製品を選ぶことをおすすめします。
吸収率の高いアグリコン型配合のサプリがおすすめ
イソフラボンサプリには、グリコシド型が配合されている製品とアグリコン型が配合されている製品があります。イソフラボンの効果を効率的に得たい場合は、吸収率の高いアグリコン型配合の製品を選びましょう。
原材料表示に「アグリコン」「発酵」の表示がある製品を選ぶ
アグリコン型配合の製品かどうかを見分けるためは、サプリメントの原材料表示をチェックする必要があります。
・「アグリコン」の記載がある製品を選ぶ
「イソフラボンアグリコン」や「アグリコン型大豆イソフラボン」のような表示がある製品には、吸収率の高いアグリコン型が配合されています。
それに対して「大豆イソフラボン」や「大豆抽出物」といった表示の場合は、グリコシド型イソフラボンが主に含まれています。
・「発酵」の表示がある製品にもアグリコン型が多く含まれる
大豆を発酵させると、発酵の過程でグリコシド型に付属している糖が分解されて、アグリコン型に変換されます。
発酵させた大豆から抽出したエキスを配合したサプリが販売されており、そうした製品にはアグリコン型イソフラボンが豊富に含まれています。
発酵大豆からエキスを抽出した製品には、「発酵大豆抽出物」や「発酵大豆胚芽抽出物」といった成分表示がされています。
吸収率の高いイソフラボンサプリを購入したい場合は、「アグリコン」や「発酵」の記載がある製品を選びましょう。
吸収率にこだわる場合はサプリメントの形状もチェック
イソフラボンサプリは、錠剤・ハードカプセル・ソフトカプセルなどの形態で販売されています。
製品によっても異なりますが、一般的にカプセルタイプの製品は錠剤よりも内容物の放出が早い傾向があります。
胃で速やかに吸収されるアグリコン型配合の製品を利用する場合は、カプセルタイプの製品を選ぶと、より高い吸収率が期待できます。
大豆製品にはグリコシド型が多く含まれている
イソフラボンは、豆腐・納豆・豆乳などの大豆製品にも多く含まれています。そうした大豆製品に含まれているイソフラボンは、ほとんどがグリコシド型です。
例外として、味噌と醤油にはアグリコン型が多く含まれています。味噌や醤油は発酵食品であり、発酵の過程でグリコシド型の糖が分解されてアグリコン型が増えます。
しかし、味噌や醤油は塩分が高く、それらからイソフラボンを多く摂取するのは現実的ではありません。
なお、納豆も発酵食品ですが、納豆菌の発酵では糖が十分に分解されません。そのため、納豆に含まれているイソフラボンは、ほかの大豆製品と同じくほとんどがグリコシド型です。
吸収率が高いアグリコン型イソフラボン配合のサプリを使用すれば、イソフラボンの効果を効率的に得ることができます。
イソフラボンサプリを利用する際には、「アグリコン」や「発酵」の記載がある製品を選ぶことをおすすめします。
