うつ病の予防・改善に役立つイソフラボン
イソフラボンは、うつ病の予防・改善に効果的です。
イソフラボンには、うつ病の予防に重要な脳内物質を増やす作用があります。また、ストレス軽減効果や質の良い睡眠を促す効果などの、うつ病の予防・改善に役立つさまざまな効果があります。
イソフラボンは、身体の健康だけでなく心の健康にも役立ちます。
うつ病に対する効果が研究で確認されている
うつ病に対するイソフラボンの効果は、研究でも確認されています。
妊娠中はホルモンバランスや環境の変化が大きく、うつ病を発症しやすいことが知られています。
愛媛大学が主導する共同研究チームは、1,745人の妊婦を対象として、イソフラボンの摂取とうつ病との関連を調べる研究を行いました。その結果、大豆製品などのイソフラボンを含む食品の摂取が多いほど、うつ病の発症率が低下することが明らかになっています。
この研究では、イソフラボンを最も多く摂取したグループは、最も少なかったグループに比べて、うつ病の発症率が37%低かったことが報告されています。
うつ病の予防・改善に役立つイソフラボンの効果
イソフラボンには、うつ病の予防・改善に役立つさまざまな効果があります。
エストロゲン様作用
女性ホルモンのエストロゲンには、うつ病の予防に重要な神経伝達物質を増やす作用があります。イソフラボンにはエストロゲンと似た生理作用があり、うつ病の予防に役立ちます。
・うつ病には神経伝達物質の減少が関係している
うつ病の発病メカニズムは明確には明らかになっていませんが、脳で機能する神経伝達物質の減少が深く関係していることがわかっています。
うつ病の発症に関係する神経伝達物質にはセロトニンやノルアドレナリンがあり、これらを増やす作用のある医薬品がうつ病の治療に用いられています。
・エストロゲンは神経伝達物質を増やす
女性ホルモンのエストロゲンには、セロトニンなどの神経伝達物質の量を増やしてその作用を増強する働きがあります。更年期以降にエストロゲンが減少すると、神経伝達物質が不足して記憶力の低下やうつ症状が起こることが知られています。
うつ病を予防・改善するためには、エストロゲンの働きを高めることが大切です。
・イソフラボンにはエストロゲン様作用がある
イソフラボンの分子構造はエストロゲンと非常によく似ており、イソフラボンは体内でエストロゲンと同じような働きをします。その作用は「エストロゲン様作用」と呼ばれます。
イソフラボンは、エストロゲン様作用によってセロトニンなどの神経伝達物質を増加させ、うつ病の予防・改善に役立ちます。
ホルモンバランスを整える
ホルモンバランスの乱れは、うつ病の原因のひとつです。ホルモンバランスの乱れが原因で起こる更年期障害やPMS(月経前症候群)の症状には、抑うつ感や精神不安などのうつ症状があります。
うつ病を防ぐには、ホルモンバランスの乱れを抑制することが大切です。
イソフラボンには、女性ホルモンのエストロゲンの作用を補助する効果とともに、エストロゲンが過剰な場合はその働きを抑える効果があります。そうした効果により、イソフラボンはホルモンバランスを正常に保ちます。
イソフラボンは、ホルモンバランスを整えてうつ病の予防・改善に役立ちます。
ホルモンバランスを整えるイソフラボンの効果について詳しくはこちら＞＞
ストレス軽減
ストレスは、うつ病の主要な原因として知られています。うつ病を予防・改善するには、ストレスを軽減して心身をなるべくリラックスさせることが大切です。
イソフラボンには、ストレス対処に役立つホルモンの分泌を促進する作用があり、ストレスを軽減する高い効果があります。イソフラボンのストレス軽減効果は、実験でも確認されています。
イソフラボンは、心の健康に悪影響を及ぼすストレスを軽減して、うつ病の予防・改善に役立ちます。
質の良い睡眠を促す
睡眠不足は、うつ病の発症リスクを大きく高めます。また、十分な睡眠はうつ病を改善するためにも重要です。
イソフラボンには睡眠の質を高める効果があることが、研究で確認されています。
日常生活におけるイソフラボンの摂取量が多いほど睡眠の質が高いことが、東北大学の研究で明らかになっています。また、閉経後の女性を対象とした実験で、睡眠障害を改善するイソフラボンの効果が確認されています。
イソフラボンは質の良い睡眠を促して、うつ病の予防・改善に役立ちます。
以上のように、イソフラボンにはうつ病の予防・改善に役立つさまざまな効果があります。
現代社会はストレスが多く、うつ病は誰もがかかる可能性のある心の疾患です。心の健康を維持するために、イソフラボンを毎日の生活に取り入れてみることをおすすめします。
