イソフラボンサプリによる吐き気症状
イソフラボンは、身体の健康と美容にとても効果的な成分です。しかし、イソフラボンサプリの摂取によって吐き気の症状が起こるケースが報告されています。
イソフラボンには女性ホルモンに似た働きがあり、摂取量や体質によってはホルモンバランスの乱れによる吐き気の原因になります。また、アレルギーが原因で吐き気などの体調不良が起こる場合があります。
イソフラボンサプリの摂取で体調不良が起こった場合は、すぐに摂取を中止して医師の診察を受けるようにしてください。
ホルモンバランスの乱れによる吐き気が起こる場合がある
イソフラボンサプリの摂取によってホルモンバランスの乱れが発生し、それが原因で吐き気が起こる場合があります。
・イソフラボンには女性ホルモンに似た働きがある
イソフラボンの分子構造は、女性ホルモンのエストロゲンと非常によく似ています。そのため、イソフラボンは体内でエストロゲンと似た生理作用を発揮します。その作用は「エストロゲン様作用」と呼ばれます。
イソフラボンのエストロゲン様作用は本物のエストロゲンと比べると非常に弱いものですが、過剰に摂取するとホルモンバランスの乱れを引き起こす場合があります。また、イソフラボンに対する感受性には個人差があり、過剰摂取しなくても体質によっては大きな影響を受ける場合があります。
・サプリによるホルモンバランスの乱れの報告例は多い
エストロゲン様作用のある成分の摂取によってホルモンバランスが乱れ、健康被害が起こった事例が多数報告されています。
報告例が特に多いのが、プエラリアを配合したサプリの摂取による健康被害です。プエラリアにはエストロゲン様作用が非常に強い成分が含まれており、その強さは大豆イソフラボンの1,000倍から10,000倍ともいわれています。
プエラリアの摂取によってホルモンバランスが乱れ、嘔吐・不正出血・下痢などが起こったケースが多数報告されています。
イソフラボンのエストロゲン様作用はプエラリアに比べて非常に弱いですが、摂取量や体質によってはホルモンバランスの乱れによる吐き気を引き起こす場合があります。
大豆アレルギーが原因のケースもある
ホルモンバランスの乱れではなく、アレルギーが原因で吐き気が起こる場合もあります。
・イソフラボンサプリの多くには大豆タンパク質が含まれている
アレルギーは特定の物質に免疫機能が過剰に反応することで起こり、その原因のほとんどはタンパク質です。大豆には豊富なタンパク質が含まれており、大豆アレルギーは主要な食物アレルギーのひとつとして知られています。
イソフラボンサプリのほとんどは大豆由来の製品です。イソフラボンサプリには大豆タンパク質が含まれており、アレルギー症状の原因になる場合があります。
・大豆アレルギーで吐き気が起こる場合がある
大豆アレルギーの症状は多岐にわたり、吐き気・唇などの腫れ・じんましん・かゆみ・呼吸困難・意識障害などが症状の代表例です。
また、食物アレルギーには、摂取してすぐに症状が現れる「即時型」と、しばらく時間が経ってから発症する「遅発型」があります。摂取してすぐに症状が現れなくても、大豆アレルギーが原因で吐き気が起こっている場合があります。
体調不良を防ぐために過剰摂取は避ける
吐き気などの体調不良を防ぐためには、イソフラボンサプリを過剰摂取しないことが重要です。
イソフラボンは豆腐・納豆・豆乳などにも含まれていますが、通常の食事で過剰摂取になる恐れはほとんどありません。しかし、成分が濃縮されたサプリの摂りすぎには十分な注意が必要です。
イソフラボンの過剰摂取はホルモンバランスの乱れの原因になります。また、摂取量が多いとアレルギーの発症リスクが高まるほか、アレルギーが起こった場合に症状が重くなってしまいます。
イソフラボンサプリを利用する場合は、製品に記載されている摂取目安量をしっかりと守ることが大切です。
体調不良が起こったらサプリの摂取を中止して医師の診察を受ける
イソフラボンサプリの摂取で吐き気などの体調不良が起こった場合は、すぐに摂取を中止して医師の診察を受けるようにしてください。特にアレルギーが原因の場合は、摂取を継続すると症状が重くなり、重大な健康被害が発生する恐れがあります。
イソフラボンサプリが原因で起こる体調不良の症状にはさまざまなものがあり、吐き気のほかにも下痢・便秘・胃痛・腹痛・不正出血などが起こる場合があります。イソフラボンサプリを利用する際には、こうした体調不良を避けるために、摂取量に十分注意することが大切です。
体調不良が起こった場合はすぐに摂取を中止して、原因の特定と治療のために医師の診察を受けるようにしてください。