醤油にはイソフラボンが含まれている
醤油は大豆を使って製造されており、醤油には大豆イソフラボンが含まれています。
醤油に含まれるイソフラボンは、製造の過程で体内に吸収されやすい形に変換されています。
醤油には大豆イソフラボンが含まれている
イソフラボンは、大豆などのマメ科の植物に含まれるポリフェノールです。
醤油は大豆を使って製造されるため、醤油には大豆イソフラボンが含まれています。
日本農林規格(JAS規格)の定義では、大豆を使用した製品だけが醤油と定められています。その定義に従えば、すべての醤油にはイソフラボンが含まれています。
なお、魚を原料とした魚醤や、大豆以外の穀物からつくる穀醤、キノコや野菜からつくる草醤などの醤油系調味料も製造・販売されています。
そうした醤油系調味料には、イソフラボンは含まれていません。
醤油に含まれるイソフラボンはアグリコン型が中心
醤油に含まれるイソフラボンの多くは、体内に吸収されやすいアグリコン型です。
・イソフラボンにはグリコシド型とアグリコン型がある
イソフラボンにはさまざまな種類があり、グリコシド型とアグリコン型の2つに大きく分けられます。
グリコシド型は、イソフラボンの分子に糖が付属している状態のものです。グリコシド型は分子量が大きく、腸内細菌によって糖が分解されないと体内に吸収されません。そのため、グリコシド型イソフラボンは体内への吸収率が低めです。
大豆に含まれているイソフラボンのほとんどはグリコシド型です。
それに対してアグリコン型は、グリコシド型から糖が外れた状態のものです。アグリコンは腸内細菌の働きに関わらず、胃や腸から速やかに体内に吸収されます。アグリコン型の吸収率は、グリコシド型の約3倍です。
・発酵でアグリコン型が増える
醤油は麹菌による発酵を経て製造され、麹菌は糖を分解して増殖します。体内で腸内細菌がグリコシド型の糖を分解するのと同じように、麹菌も醤油の製造過程でグリコシド型イソフラボンの糖を分解します。
そのため、醤油に含まれるイソフラボンはアグリコン型が中心です。豆腐・納豆・豆乳などの大豆製品にはアグリコン型が5%程度しか含まれていませんが、それらに比べると醤油から摂取したイソフラボンは体内に効率良く吸収されます。
なお、醤油と同じく麹菌の発酵によってつくられる味噌にも、アグリコン型イソフラボンが多く含まれています。
醤油から十分な量のイソフラボンを摂取するのは難しい
塩分が多く、イソフラボンの含有量が少ない
ただし、醤油は塩分の含有量が多く、醤油のみから十分な量のイソフラボンを摂取するのは現実的ではありません。
また、醤油は液体であり、水分がほとんどを占めるため、重さあたりのイソフラボン含有量は少なめです。
醤油100gあたりに含まれるイソフラボンの量は、1.0-1.7mg程度です。
料理に醤油を1かけした場合の使用量は6g程度であり、その量に含まれるイソフラボンは約0.08mgしかありません。
醤油は日本人にとって身近な調味料であり、毎日継続して摂取することで身体に好影響を及ぼしている可能性はあります。しかし、醤油のみで十分な量のイソフラボンを摂取することはできません。
イソフラボンの摂取にはサプリメントやほかの大豆製品を利用
醤油にはイソフラボンが含まれていますが、十分な量を摂取するのには適していません。
身体の健康と美容のためにイソフラボンを摂取する場合は、醤油以外の大豆製品やサプリメントを利用しましょう。
体内に効率良く吸収されるアグリコン型イソフラボンを摂取したいのであれば、サプリメントの利用がおすすめです。
イソフラボンサプリの中にはアグリコン型を配合した製品があり、そうした製品を利用すれば、より効率的にイソフラボンの効果を得ることができます。
関連記事:イソフラボンサプリはアグリコン型イソフラボン配合の製品を選ぶ
大豆製品やサプリメントを毎日の生活に取り入れて、身体の健康と美容に役立てることをおすすめします。
醤油は大豆を原料とした調味料
醤油は、大豆・小麦・塩を原料とし、醸造技術によって製造する液体調味料です。
醤油は、麹菌・乳酸菌・酵母による複雑な発酵過程を経て製造されます。発酵の過程で大豆のタンパク質がうま味成分のアミノ酸に分解され、デンプンが甘味や香りのもとになる糖に変換されます。
醤油は、煮物の味付けや汁物のタレなど、日本料理の調理において基本となる調味料です。
一般家庭・食堂・日本料理店などでは醤油差しに入れられて醤油が食卓に出され、料理にかけたりつけたりする用途に用いられます。
醤油は、日本人にとって最も身近な調味料です。