ソイプロテインとイソフラボンの違い
イソフラボンは大豆由来の健康成分です。大豆から製造した栄養補助食品のひとつにソイプロテインがあり、イソフラボンのサプリメントと何が違うのか疑問に感じる人もいるのではないでしょうか。
ソイプロテインは大豆タンパク質のことであり、主にタンパク質を補給するために利用するものです。イソフラボンの健康効果や美容効果が目的の場合は、ソイプロテインではなくイソフラボン配合のサプリメントの利用が適しています。
ソイプロテインは大豆タンパク質
ソイプロテインの「ソイ(Soy)」は「大豆」のことです。プロテインはタンパク質であり、ソイプロテインは「大豆タンパク質」を意味します。
ソイプロテインは、タンパク質の摂取のために利用する栄養補助食品です。
大豆にはタンパク質が豊富に含まれています。タンパク質はアミノ酸で構成されており、大豆には身体に必要な必須アミノ酸のすべてが含まれています。また、大豆には飽和脂肪酸が少量しか含まれておらず、コレステロールも含まれていません。
そうした優れた健康成分である大豆タンパク質を抽出して粉末化したものが、ソイプロテインです。
イソフラボンは大豆に含まれるポリフェノール
イソフラボンは、大豆などのマメ科の植物に含まれているポリフェノールの一種です。ポリフェノールは植物の苦味・渋味成分であり、多くの健康効果があります。
イソフラボンには、女性ホルモンの働きを補助する作用や、身体の老化を抑制する抗酸化作用があり、健康と美容にとても効果的です。
イソフラボンは大豆製品に多く含まれていますが、効率的に摂取したい場合はサプリメントを利用するのがおすすめです。
大豆に含まれているイソフラボンは、吸収率がやや低めです。サプリメントには吸収率を高めた状態でイソフラボンを配合しているものが多く、効率的にイソフラボンの効果を得ることができます。
ソイプロテインにもイソフラボンが含まれている
ソイプロテインは大豆から製造されるため、ソイプロテインにもイソフラボンが含まれています。
ソイプロテインに含まれているイソフラボンの量は、製品によって異なります。
精製に手間をかけてタンパク質の含有量を増やしている製品は、イソフラボンの含有量が少なめです。逆に簡単な製法でつくられた製品は、イソフラボンの量が多めです。
ソイプロテインの中にはイソフラボンの含有量を表示しているものもありますが、表示していない製品も多くあります。
ソイプロテインによるイソフラボンの過剰摂取に注意
イソフラボンは健康と美容にとても効果的な成分ですが、過剰摂取すると身体に悪影響を及ぼす場合があります。
ソイプロテインにはイソフラボンが含まれており、過剰摂取にならないよう注意する必要があります。
・イソフラボンの摂取目安量が定められている
食品のリスク評価を行っている食品安全委員会は、イソフラボンの安全な摂取目安量の上限を1日あたり70-75mgと定めています。また、通常の食事に上乗せしてサプリなどでイソフラボンを補う場合の摂取量の上限を30mgと規定しています。
・ソイプロテインでイソフラボンの過剰摂取になる場合がある
ソイプロテインの中には、イソフラボンを多めに含む製品もあります。そうした製品を大量に摂取すると、イソフラボンの過剰摂取になる場合があります。
4歳の女児がソイプロテインを3週間毎日摂取したところ、イソフラボンの過剰摂取による身体の成長異常が起こった事例が報告されています。
ソイプロテインを利用する場合は、摂取量を把握するために、なるべくイソフラボンの含有量表示がある製品を購入しましょう。
また、イソフラボンの過剰摂取になる恐れがあるため、ソイプロテインとイソフラボンサプリを併用するのは避けましょう。
イソフラボン目的の場合はソイプロテインではなくイソフラボンサプリを利用
ソイプロテインはあくまでタンパク質を摂取するための製品であり、イソフラボンの健康効果や美容効果が目的の場合は、イソフラボン配合のサプリメントの利用が適しています。
イソフラボンサプリの中には、体内に吸収されやすい形でイソフラボンを配合している製品が多くあります。それに対してソイプロテインに含まれるイソフラボンは、吸収率が低めです。
また、イソフラボンの含有量を表示していないソイプロテインが多く、そうした製品は摂取量を把握できないため、イソフラボンの摂取目的での利用には適していません。
イソフラボンを摂取したい場合は、イソフラボン配合のサプリメントの利用が適しています。
ソイプロテインは、タンパク質を摂取したい場合に利用しましょう。